製造業のストレスチェック

製造業の従業員に対するストレスチェック方法としては、自記式ストレス調査票の配布と回収、個人結果表(ストレスチェック結果)の返却が主となります。また、常に作業に当たる工場勤務者等に対しては、事前の所属長レベルへのアナウンスや、受検しやすい環境づくりは不可欠です。

生産ライン従事者への受検時間や場所の確保がポイント

デスクワークを行う従業員とは異なり、常時作業に当たる生産ライン従事者に対し、ストレスチェック受検(ストレス調査票への回答)を行う時間、場所の確保は大きなポイントとなります。

  • ストレスチェック制度担当者や実施事務従事者より、事前に生産部門の管理者に対して、配下スタッフがストレスチェックを受検するに当たっての配慮の依頼を行う
  • ストレスチェック期間のみ、腰を据えてストレスチェックを回答できる様、専用スペースにデスクと椅子を用意するといった配慮
  • ストレスチェックの回答・提出を強制しない(強制されていると従業員が思わない)範囲で、例えば週に2回ほど、未提出者に対する受検勧奨を行う

ストレスチェック期間終了間際の受検勧奨は逆効果

自記式のストレス調査票の提出数とストレスチェック開始後の経過日数には相関があり、ストレスチェックに前向きな理解・姿勢をもった従業員ほど、ストレスチェック締切日を待たず、配布されるとすぐに提出する傾向があります。反面、そもそもストレスチェックを受検しないことを決めている場合や、後ろ向きのイメージを持った従業員に対し、必要以上に受検勧奨を行ったり提出間際に提出を迫ると、全問無回答で提出が行われたり、回答がすべて同じ列に記入されるといったことが起こりやすくなります。ストレスチェックは任意、かつ自記式で、ストレスチェック制度に対する理解や、回答時点の環境・状況が回答に大きな影響を与えてしまうことへの考慮は不可欠です。

ストレスチェックは、その対応について従業員は任意であることや、その受検有無・内容によって、所属長の部下に対する健康管理能力等を問うものではないといった、ストレスチェック制度の基本的な考え方が周知されていることは非常に大切です。所属長の「我が部署のストレスチェック提出率が低いと人事考課に響くのでは?」といった疑念や、従業員の「任意とは言われているが、評価に影響するのでは?」といった不安を持ったまま現場でストレスチェックが進むことは、ストレス調査票へ従業員の本心からの回答が行われず、ひいては有意義な集団分析が実施できないという事態を引き起こします。