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誰にでもできる!笑って健康に

簡単にできるセルフケア対策

 最近思いっきり笑ったことはありますか?“笑い”が心や体に良いということは医学的に実証されつつあり、最近では病気の予防や治療においても注目されています。今日は、“笑い”と健康について考えてみます。

笑顔

NK細胞の活性化

 「すばるクリニック」の伊丹仁朗院長と「元気で長生き研究所」所長の昇幹夫医師が共同で実験しました。3時間大笑いしてもらい、その直前と直後に採血してリンパ球の活性(ガン細胞を攻撃するNK(ナチュラルキラー)細胞の元気度)を調べるというものです。

 健康な人の体内でも、1日に3000~ 5000個のガン細胞が発生していますが、 人が生まれつき持っている50億個のNK細胞がこれを破壊しているおかげで、ガンにおかされずにすんでいるということです。 

 この働きがNK活性と呼ばれていて、実験の結果、笑う前にNK活性の数値が低かった人は、すべて正常範囲までアップし、高かった人の多くも正常近くの数値に下がるということが確認されました。 

 つまり、笑いには、ガンに対する抵抗力を高め、免疫機能を正常化させるということ、さらに、免疫機能を薬で活性化させるには一定の時間がかかるのに対し、笑いには、短時間で免疫系を正常化させる生理学的効果(即効性)があるということが実験結果として出されました。

また、別の実験では、面白くなくても作り笑いをして微笑むだけでも一定の効果が得られることも確認されています。

 

血糖値の上昇抑制

 筑波大学の村上和雄名誉教授は、笑いが持つ健康への効用を科学的に実証するために、 生活習慣病の一つとされる糖尿病に着目しました。糖尿病の指標となるのは「血糖値」です。村上先生は、血糖値はストレスが加わると上がる、つまり、イライラとか苦しみとかの「悪いストレス」が加わると上がるのだから、「良いストレス」である「笑い」が加われば下がるのではないかと考え、実験をしたのです。 

 実験は、中高年の糖尿病の患者に協力してもらって、2日間にわたって行われました。初日は、昼食直後に40分間専門的な講義を受けてもらい、 翌日は、同じく昼食直後に40分間、漫才を鑑賞して笑ってもらうというものでした。それぞれ、食前と講義・漫才鑑賞後に採血して血糖値を計測した結果、漫才鑑賞後では、ほとんどの人の血糖値の上昇が大幅に抑えられました。

この他にも、関節リウマチ、アトピーなどへの笑いの効果が検証されています。

NK細胞の活性化のために

 NK細胞の働きを活発にしてがんやウイルスに強い体を保つには、日常でいくつかの心がけが必要です。

 NK細胞はストレスによって弱まり、うつ状態ではかなり悪影響を受けてしまいます。

 まずは以下のことを心がけましょう。

 

  • 毎日7~8時間の睡眠をとる
  • 心身両面の過度のストレスと疲労を避ける
  • 心配・不安・悲しみなどを、なるべく短く乗り越える
  • ゆううつ感が長く続くときには、早目に専門医に相談する
  • 適度な運動を毎日、少なくとも週3回続ける
  • 自分が好きなことに打ち込む
  • 面白いことがなくても、いつも笑顔を心がける
  • 面白い話を聞いたり、自分でも考えたり、話したりして楽しく笑う

みなさんも実践してみませんか?

参考文献:大阪府「大阪発笑いのススメ 意外と知らない笑いの効用」 (平成18年3月)

http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/4002/00029624/waraisasshi.pdf

 

ここむ株式会社 メンタルヘルス事業部

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